ホーム > 学術論文 > 犬および猫の関節疾患に対する緑イ貝抽出物の効果
学術論文

小動物臨床 1998 Vol.17 No.1

犬および猫の関節疾患に対する緑イ貝抽出物の効果

織間博光, 藤田道郎, 大村知之, 桐原信之, 島田健次郎

日本人研究者によって、動物の関節炎に対する緑イ貝エキス末の効果が調査されました。緑イ貝エキス末を変形性関節炎のイヌ43頭とネコ6頭に投与し、93%の動物において治療による効果が得られました。

要約

ニュージーランド緑イ貝の抽出物を主成分とする健康補助食品(グリーンマッスルE協和, GMEK)を、関節疾患に起因すると考えられる疼痛や跛行を示す犬および猫の49症例に投与してその臨床的効果を検討した。その結果は、著効18例、有効21例、やや有効7例、無効1例、悪化2例であった。副作用としては犬4例に一過性の下痢が認められた他は異常が認められなかった。GMEKは各種関節疾患に有効であり、また安全性も高く、関節疾患を持つ犬や猫の栄養補助食品として有用であると考えられる。